2017五島の旅

このGWは、予告どおり、五島列島を旅してきました。

今回の旅では、五島を北から南へと縦断しました。
最初に訪れたのは小値賀島。
当初は、博多を夜遅くに出るフェリーに乗って小値賀に早朝に着く計画だったのですが、予約の電話をするのがちょっと遅れただけで満席に。
そんなわけで、出発を前倒して、佐世保を夕方に出る高速船に乗って海を渡り、小値賀の民宿に1泊することにしました。
夕食は島の商店街の居酒屋で。ごくごく普通の居酒屋でしたが。

翌日は、朝早くの町営船で野崎島へ。島の現地ツアーに参加しました。
今は無人島となっているこの島にはかつて3つの集落があったそうです。
1つは古くからの集落で、遣唐使船の時代からある神社を守り続けてきました(この神社にも行ってみたかったのですが、山道を往復5時間かかるということで諦めました)。
他の2つはキリシタンの集落。その中の1つにある旧野崎教会(写真)。信仰を守り続けた人々が慎ましい(と言うより切り詰めた)生活の末にお金を出し合って建てた教会です。
町営船は1日2往復ということで、15時の帰りの便まで集落の跡などを巡りながら時間をつぶしました(金に糸目を付けないのであれば、海上タクシーで帰るという手もあるんですが)。

小値賀に戻ってからは、18時の船が出るまでの間、レンタサイクルで島を1周。
島の自然や歴史に触れながら、かなり飛ばして回りました。タクシー頼めばよかった(笑)

その後、高速船で中通島へ。
2日目は港近くのビジネスホテルに泊まりました。

3日目は、有川でレンタカーを借りて、中通島や若松島など新上五島町を1周。

上五島にはたくさんの教会があります。
ほとんどが辺鄙な場所にあります。
キリシタンの人々は、そんな場所で細々と信仰を受け継いできたんですね。
写真は、上五島の代表的な教会、頭ケ島天主堂です。

旅の間、好天に恵まれました。
美しい海が青く映えました。

この日の昼は、五島うどんの地獄炊き。
今回の旅のメーンイベントです(笑)
煮え立った湯の中に乾麺を入れて、煮立ったら鍋からそのまま掬って、アゴ出汁のつゆもしくは溶き卵につけていただきます。
たいへん美味しゅうございました。
ちなみに、五島うどんは、麺同士が付着しないように椿油を使っているんだそうです。

1日で上五島を車で隅々回りましたが、前日の小値賀のレンタサイクル同様、ちょっと欲張り過ぎて余裕がなかったですね。
今後行かれる方はポイントを絞った方がいいと思います。

夕方に奈良尾でレンタカーを返して、ジェットフォイルに乗って福江へ。
この日から福江のホテルに2泊しました。
晩はガイドブックなどでお勧めの店へ。
刺身の盛り合わせと、地元名物のハコフグの味噌焼き(写真)で一杯やりました。

4日目は、現地ツアーに参加して、久賀島・奈留島へ。
この2つの島には見所がいろいろあるのですが、船の便も島内の交通手段も不便なので、個人で行くのはなかなか難しいところです。
この現地ツアー(五島列島キリシタン物語)は、ガイドさんの案内に加え、島内のタクシーと海上タクシーを使って効果的にスポットを回ることができます。
また、ガイドさんがタクシーの運転手さんの話を引き出してくれました。買い物の苦労や過疎・高齢化の状況、地元にはプライバシーが無いことなど、地元トークが面白かったです。
そこそこの値段設定ではありますが、十分元を取れると思います。

ツアーでは、教会を中心にいろいろ回りました。
特に印象的だったのは、まず、久賀島にある牢屋の窄殉教記念教会。
明治の初めにあったキリシタン迫害の地に建てられた教会です。
12畳ほどの広さの小さな牢に200名超が8か月もの間押し込められ、42名が亡くなったそうです。
教会内部の絨毯は、牢屋の位置を示すべく色分けられていました。

もう一つが、旧五輪教会堂。
タクシーを降りて、車も通れない山道を500mほど行ったところに小さな集落が現れて、そこに古い教会の建物が残されていました。

あともう一つ、奈留島の江上天主堂もツアーの見所だったんですが、こちらは修復工事中ということで近くで見ることが叶いませんでした。

15時に福江に戻ると、この旅唯一の雨に降られてしまいました。
雨の中、福江の街をぶらぶら。資料館を訪れ、城跡、武家屋敷跡を歩いて回りました。

晩は、港近くの居酒屋へ。
岩牡蠣、キビナのオイルサーディン、アオサの天ぷらなど、美味しくいただきました。
この店はもう一度行ってみたいな。
江上天主堂もろとも、再訪の口実になるかもしれません(笑)

最終日は、再びレンタカーを借りて、福江島をぐるり。
教会もあちこちにありますし(もっとも、ほとんどが辺鄙な場所です)、遣唐使船の時代からの史跡・寺院といった見所もあります。

そんな中、一番の見所は、島の西の端にある大瀬崎灯台ですね。
岬マニアとしてはたまらない場所です(笑)
ただし、灯台にたどり着くには、駐車場から片道1.5キロの山道を歩いていく必要があります。
♪行きは良い良い 帰りはツラい〜
思わず「通りゃんせ」の替え歌を口ずさんでしまいました。

そして、19時発の飛行機で福岡へ。
40分ほどで福岡に着くので、広島までなら十分その日のうちに帰ることができますし、スムーズに乗り継ぐことができれば新大阪までの新幹線もあります。
東京への乗り継ぎ便もあるみたいですね。

そんな感じで、内容たっぷりの4泊5日の旅でした。

いろいろ歩き回ったりしましたし、車の運転も頑張ったので、体は多少疲れていますが、心の充電はしっかりできたと思います。
明日から、仕事のやる気スイッチをMAXで入れなければいけないと思うので、頑張りましょうか。

それと、五島うどんの乾麺をたっぷり買って帰りました。
近々、地獄炊きうどんパーティーも開催しようと思っています。

Ich hatte…

年度末、仕事が山積みになっている状況にもかかわらず、風邪をこじらせてしまいました。
先週末土日に寒い職場に出て仕事をしたのが引き金になったんだと思います。
ただ、一緒に休日出勤をした人らがことごとくインフルで倒れた中、ひとりだけただの風邪なんです。ちゃんと病院で診てもらってるんですよ。しかも2度も。
とは言え、ウイルスよりも細菌感染の方がタチが悪いらしく、なかなか薬も効かず、良いことになってくれません。

なんてぼやきながら、年度末が終わろうとしています。

去年の年末に、今年は大変だったと吐き出しましたが、年度で言っても同じことでして。
とりわけ、下半期はこの上なくつらかったです。
その話はもう聞き飽きたでしょうから、この程度にしておきますが(おかげさまでだいぶ元気は取り戻しました)。

今日のテーマは、そのつらかった時期、心の支えになったもの。

ひとつは、仕事のピンチを助けてくれた職場の後輩たち。
きれいごとに聞こえるかもしれませんが、彼らにはいくら感謝しても足りません。
それと、ボクの愚痴を嫌な顔一つせずに聞いてくれた仲間たち。
すみませんねぇ、いつも暴言ばかり吐いて(笑)

そして、何よりもボクの心のセーフティネットになったもの。
それは、音楽。とりわけバッハの音楽でした。

中でも一番よく聞いていたのは、カンタータの21番。
原題が《Ich hatte viel Bekümmernis》。
直訳すると「私はたくさんの心痛を抱えていた」。
そのまま過ぎますね(笑)
そこは「我が心に憂い多かりき」なんてそれらしい邦題が付けられたりしてますが。

曲の解説は巷に溢れてますので詳細はそちらに譲りますが、ざくっと説明すれば、最初のうちは苦悩の独白が延々と続いてたいへんもの哀しい雰囲気なのですが、途中から神様がいるから大丈夫みたいな感じになって、最後の方ではラッパまで鳴って華やかな調子で終わるという、大変有難い曲です。
(音楽関係者の皆さん、怒らないでくださいね。)

この曲を休憩時間や就寝前に聴いて、心を落ち着かせていました。
現に、バッハの教会カンタータって、当時の人がボクのように苦悩を抱えながら教会に行った時に聴いて心の慰めにしてたんでしょうから、そういう意味では本来目的に沿った聴き方と言えるかもしれません。

ちなみに、精神的にしんどい時、安藤裕子は逆効果になることが多いということも学びました(笑)
それでも聴いてましてたけどね。
♪あの日あの時すべて消えちまえ〜 なんて口ずさみながら。

仕事の方は一時期の「わや」状態を脱し、精神的にもかなり落ち着きを取り戻しましたが、今でも21番は時々聴きます。
ずっと聴いていると歌いたくもなるんですが、それはさすがに、何年も患っている風邪(?)が落ち着かないことには難しいですね。いつになることやら。

最近は、さらに心を揺さぶられる曲があります(むしろ歌うならこっちを歌いたい!)。
カンタータ39番《Brich dem Hungrigen dein Brot》
「飢えたる者に汝のパンを分ち与えよ」
音楽そのものも大変魅力的なのですが、今の世相に対してものすごい含蓄があるように思うのです。

音源はiTunesストアなどで簡単に手に入れられますので(原題で検索をかけてみてください)、聴いたことのない方はぜひ。

go to GOTO

ゴールデンウィークまで、2か月を切りました。
皆さま、準備は進んでいますか?(笑)

今年は、5連休ということもありまして、ちょっとした旅を計画中です。

五島列島への旅。

一昨年のGWも長崎に行ったので、方面としては完全にかぶっているのですが、ボクにとっては初めての本格的な島旅です。

五島列島へは、ずっと前から関心がありまして。

キリシタンの信仰の島。
ちょうど今、遠藤周作の「沈黙」が映画化されていますが(観てませんが)、その舞台のひとつが五島列島……だったはずです(読んでからだいぶ時間が経ってしまってるもので…)。
それと、高校生の時に歌った柴田南雄の「宇宙について」(大部分の方にとっては馴染みはないと思いますが)で取り扱われた「おらしょ」(隠れキリシタンの祈りの歌)が深く心に刻まれています。
この舞台を訪れたいと、ずっと思っていました。

そして、五島うどん。
うどん好きとしては以前から気にはなっていたのですが、昨年ジャ◯ネットの前社長が熱く薦めてるのを見て、ますます食べたくなってしまいました(笑)
ガイドブックを見ると、他にもいろいろ美味しそうなものがありますね。

そして、何よりも、初めての本格的な島旅。
瀬戸内の島や沖縄には行ったことがありますが、数日かけて島々を巡るというのは初めてです。

宿を確保し、レンタカーも押さえ、帰りの飛行機も予約して、だいたいの行程は組みました。
あとは、行きの船と、現地ツアーの申し込みをすれば準備完了です。
嵐が来ないことを祈るばかりです。

旅の様子は、こちらでアップしようと思っております。
お楽しみに!

で、誰と行くかって?
それは教えられません(笑)